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VOICE 30. | 2015.June | MEG

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これからやってみたいことについて教えてください。

 

 

「そうですね、今はいつか茶屋をやりたいなと。できれば、厳島神社のある宮島で。以前、島原に行ったときに、大きな湧き水でできた庭の池をのぞむ縁側から、小さな鯉やたつ水面をみながら、抹茶と寒さらしをいただく経験をしました。その時に『凄いなぁ、求めていたのはこんな時間だぁ』って感じて。水が綺麗っていうだけでも、素晴らしいことだし、視覚的にも癒される。自然のパワーって他に変えられないんだよなと思って。いつか、自然がもの凄い価値をもつ時が来ると思うんです。そこにしかない自然の良さを生かしつつ、人が集まれる空間を作る。今は、それに興味があります。

 

茶道を習い始めたのですが、学ぶたびに日本文化ならではのお洒落さみたいなものを感じます。ひとつひとつの所作、距離に対する感覚が神秘的だなあと思ったりして。例えば、食事の時に洋食やフレンチなどではナイフやフォークを縦に並べるのに、日本ではお箸を横向きに置きますよね。これは『神様のお裾分けとして食べ物をいただいている』という考え方から、あちらの世界と人間界の境界線として、お箸を横向きに置いているんですよね。目に見えないものに対するしきたりや距離を重んじる。そういうことを学ぶのが、今とても面白いです。自分の国がどんな国なのか、もっと知りたい」

 

 

 

ロンドンへの移住は大きな決断でしたね。

 

「デビューから10年以上が経って、これから女性としてどういう風に生きていこうかと考えたときに、もっとまわりにいろんなアイディアやヒントをあげられる人になりたい、それはブレないなと気づいたんです。それが固まってからは、今は環境を変えて、勉強をすべきだと思って。ロンドンでは、ビジネスや服飾などの学校に通う予定です。今まで色々な物造りをしてきましたが、どれもちゃんと勉強したことがなくて。これまであまり何かをインスピレーション源にしたりするようなことってなかったんですけど、これからは、それはどうしてそうするのか? に至った経緯や流れも含めてもっと言葉にできる知識を得ていきたいと思っています。物質的に豊かなことよりも、ひとに与えられる豊かさの量が大事だなというか。誰かが落ち込んでいたら癒してあげられると同時に、その人が必要とするヒントをあげられたり、背中を押せるアイディアを与えられる。そんな風な女性になっていきたいと思っています」

 

 

 

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MEG(メグ)
シンガー/デザイナー。ミュージックシーンに限らず“CAROLINA GLASER”のデザイナーを務め、モデルとして数々の雑誌の表紙を飾るなど、その活躍は多岐に渡る。自身のコスメティックブランド“BAW”を手がけるほか、2014年12月には広島市に初の託児サービス付きカフェ“Maison du Ruban”をオープン。日本とフランスをベースとした活動から一転、6月からはロンドンに拠点を移す。

 

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