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VOICE 30. | 2015.June | MEG

voice_PH_27-32-05

Text_Viola Kimura

 

 

 

今回のゲストは、シンガーでデザイナーのMEGさん。ミュージシャンでありながら自身のファッションブランドを手がけるなど、幅広いシーンで活躍中。日本とフランスを行き来するカルチャーアイコン的存在であり、いまやソーシャルメディアのフォロワー総数が200万人を越すトップインフルエンサーだ。自身のコスメティックブランドを立ち上げるほか、昨年末は出身地である広島に託児サービス付きのカフェをオープン。さらに6月からは拠点をロンドンに移す。大きな転機にある彼女の現在地について聞いた。

 

 

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「丸の内って落ち着きますよね。そう感じるのは、大人になったからなのかな。良い意味で緊張感があって、背筋が伸びて、それが心地よい。丸の内ハウスは、以前TOWA TEIさんとコマーシャルでご一緒させていただいたこともあり、すごく愛着があります。“男性と女性が集う街”というコピーで作ったんですけど、まさにその通りの印象があります。おしゃれでかっこいい大人たちが集まっていて、ここでお酒を楽しんで、明日も頑張ろって気持ちになるような。最近は、人にポジティブなパワーや影響を与えられる空間作りにも興味があります」

 

 

 

広島にカフェをオープンされましたね。どんな経緯で手がけるに至ったのですか?

 

「20代は歌って踊って、洋服のデザインなどもしてきましたが、30代になってからは、そういった表現によるエンターテイメント以外のことにも関心が湧いてきました。自分でコスメティックのブランドを始めたのもそういうマインドからの一部であり、カフェに関して言えば、地元の友人とのコミュニケーションがきっかけでした。子どもがいるけど保育園に預けられないという状況や、広島に託児サービスのあるお店が少ない現状を知って。ないなら作ろう! ということで始まったんです。飲食店をやること自体よりも、今までなかったサービスを生み出すことに意義を感じました。

 

フランスで好きだったガレットを出すことを主軸に、広島の海沿いにオープン。カフェのスタッフの約半分が保育士の資格を持っていて、お子さまをお預かりしたり、子育てのアドバイスができる状態にしています。これまでできなかったことが可能になっていくのって、すごく面白いんです。広島でやってよかったなとも思います。地元が大好きだし、地方っていろんな出会いがあるんですよね。

 

ロケーションの決め手は、海辺の景観がすばらしかったこと。ボートがたくさん停まっていて、去年訪れたブルターニュ地方のガレットの本場、サンマロの景色とすごく似ているんです。美しい海があって、心地よい風が吹いていて。最近は自然の中で過ごすことに、ものすごく良さを感じるんですよね。ほっとする場面があったりして。
はじめは月1の頻度で行こうと思っていたんですけど、ひと月に2、3回行っちゃってますね(笑)。やっぱり現場がすべてなので。お客さんの反応を見たいから、想定していたよりも頻繁に足を運んでいます。新メニューを毎月出していて、大変な時もありますが、来てくれたお客さんが『わぁ!』と喜んでくれるようなお料理のテンションを大切にしたいです」

 

 

 

ご自身のインスタグラムにも載せていた、カフェのロゴ付きの車もかわいいですよね。

 

「はい。最近の出来事としては、移動販売車の導入が面白いことになっていて。映画『シェフ』の影響もあり移動販売車に惹かれて、思い切って買ってみて。遠かったり、色々な理由でカフェに来られないお客さんのところには、行けばいいんじゃないか! っていう発想で。先日、広島のフェスでデビュー出店したんですけど、そこではじめてカフェを知って、それを機に後日来店してくださるお客さまが増えていて。その時、パルコの方が販売車をみてすぐにその場で、うちでもやりませんか? とオファーをくださり、期間限定で広島パルコ前にも出店することが決まり(6月19〜21日11:00-20:30より)。ひとつのアクションが、人との出会いや、はじめての経験に次々と繋がっていって、巡り会わせやタイミングってすごいなと感じました。カフェの形態としてもミニマムに動けて面白いし、今の私の『自由に身軽に』というマインドとも重なっているのかな。今後は、店から遠い地域にも出張していきたいですね。秋には神戸のフェスへの出店も決まっています。まだ知らない場所での新たな出会いも楽しみのひとつです」

 

 

 

 

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